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野菜の値段というものについて

3種の価格

 

野菜の値段といっても生産者と消費者の立場では違うものになりますね。
生産者の立場では主に出荷価格を指すことが多いです。
また、計画段階では原価価格を指すこともあります。

消費者の立場では小売価格を指すことでしょう。

ここでは、この3つの価格について触れることにします。

 

    出荷価格
出荷価格とは、農家が手間隙かけて育てた結晶である製品(野菜)を、農協なり市場なり加工会社なり小売店なり直接販売なりに売る時の価格です。
基本的にはこれが農家が生きていくための全収入になります。
この収入の中から、後に書きます生産の原価を引いたものが、利益ですね。
この利益の中で生活を営んでいくわけです。

 

    原価価格
原価とは、ここでは生産原価のことを指します。
種代、肥料代、薬代、資材費、燃料費、光熱費などこまごまとかかりますし、人件費、資産の減価償却費などはかなりの割合で原価にかかってきます。 さらに流通経費は場合によりとてつもないウェートでかかることとなります。

 

    小売価格
小売価格は、皆さんおなじみの店で売っている価格です。
特に説明の必要は無いですよね。

 

【現在の流通】

これで小売価格が
決まっています

皆さんは小さい頃、市場でのセリという光景を社会の授業の中で教わったことがありと思います。
わたしも、農家になり最初に市場に出向いた時に、あのような光景を想像していったのですが、何処にもセリをやってる気配がないのです...
今時はセリって言うのはほぼなくなったそうなのです。

最近の小売店は1円でも他店より安く売るために、安く仕入れるように仲買に注文します。
仲買は市場担当者と話し合い大量産地の野菜を、最初から安い値段設定で大量に買うなどの契約をするわけです。
農家にとっての適正価格とかは何処に考慮されているのでしょうかね?
こんな価格の決め方で、果たして健全に生活していける農家はどのくらいあるんでしょうかね?
この販売方法が続く限り、野菜は工業製品と同じ価値観で、値段は下がる一方でしょう。

さらに、日本の1/20の物価といわれている中国で作った野菜は、どんなに流通経費をかけても日本産の野菜とは比較にならないくらい原価がかからないわけですから、小売価格の安さに関しては日本の物がかなうわけありません。
ただ、この先中国が食糧輸入国に変わっていくという話しもありますが、そうなっていくと、このような安売り競争を繰り広げている小売店はどのような安売り方法を見つけてくるのかが見ものですが。

 

キタトマでの
通販価格の
設定方法

上に書いたような流通の配下で野菜を作り生計を立てていくことは難しいのではないかとは、簡単に推測することが出来ます。
はっきりいって買い叩きの安売り競争の中に巻き込まないで欲しいというのが正直なところです。

当農園は大切に育てた野菜たちをたたき売りするつもりはありません。
価格にはそれに見合う価値があり、安すぎる価格にはそれ相応の理由があります。
キタトマでは北海道のクリーンな大自然の中で育った、旬で採りたで本当に美味しいと思っていただける、そんな野菜を皆様に適正な価格でお分けしたいと考えています。

キタトマで販売する野菜の価格は全て、原価を算出し、それに農家としての利益や災害などによる保留分を加えた上で設定しております。
これで算出した通販価格は、おそらく一般の小売店での小売価格と比較するとかなり安くなると思います。
※4/16(北海道産で当農園と同じレベルの味・安全性などの野菜を小売店で購入した場合という意味)

小売店が野菜を販売するまでには各中間業者を介しているので、流通段階で各業者の利益分が加算され最終的には農家が出荷した価格の何倍もの小売価格になるというのが常識です。

キタトマの価格の設定は、生産者にとって一般流通に出荷するより利益の高いものであり、消費者にとっては小売店で同じものを購入するより(おそらく購入できないでしょうけど)お安く買える、 まさしくどちらにも嬉しい産直便のはずです。
適正な価格でお客様もキタトマも楽しみながらお付き合いできたらいいな、などと思っています。

 

【おまけ】

びっくりしますよ
日本の貧困さ

諸外国の食料自給率(1998年資料)はざっと下のようになります。
オーストラリア 309%、カナダ 159%、フランス 141%、アメリカ 132%、ドイツ 100%、
スペイン 93%、スウェーデン 90%、イギリス 78%、イタリア 77%、オランダ 66%、スイス 60%

で、日本はというと 40%を下回ったそうです。
なんか、悲しくないですか? 食料無くては人類は存続できません、そんな重要なものの自給率が40%しか無いんですよ! 間違いなく途上国ですね。
簡単に言うと日本は60%の人々は命を外国に預けているということになります。
私は、食料自給率の高さは=その国の豊かさであると思います。

もうひとつ、これだけ自給できない日本が、なんとか輸入を減らすことにより、あまった食料は本当の意味で貧困で食料が無い国にまわることが出来、しいてはその国の人々を貧困の危機から救うことが出来るのです。

食糧自給発展途上国の日本を何とか救うべく、野菜の適正な価格を考え直し、元々農業大国であったはずの日本の農業をもっとまじめに考えていかないといけない時代なんじゃないでしょうか、農のある風景は豊かですよ。

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